「保育士はシフト制勤務で早番や遅番がある」と聞いたことはありませんか?

保育士の仕事内容は、子どもと一緒に過ごす業務以外にも、書類作成や環境保全作業など、多岐にわたります。

これだけ聞くと大変そうだと感じる方もいるでしょう。
しかし、保育士はこれらの仕事を勤務時間内で分担し、効率よく1日を過ごしています。

本記事では、保育士に求められる3つの役割や仕事内容、1日のスケジュールについて解説します。 

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保育士に求められる3つの役割

保育士は高い専門性と責任をもって、保護者に代わり子どもの保育をする仕事です。

保育士に求められる役割は、以下の3つです。

それぞれ解説します。

①:子どもの生活や成長をサポートする役割

1つ目は、子どもの発達に合わせた遊びを通して、子どもの成長をサポートする役割です。

保育士は、「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」といった「保育の5領域」に基づいて保育をします。

5領域の詳細は、以下の表にまとめてありますのでご確認下さい。

【各5領域の目指す姿】

5領域目指す姿保育士の具体的な関わり方
健康健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う・食事の前やトイレの後に手洗いやうがいを促し、清潔に対する意識付けをする
・寝る時間が遅い子には、保護者に生活のリズムの付け方を助言する
人間関係他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人と関わる力を養う・すぐに手が出てしまう子に「叩いたら痛いし悲しいよ」「叩くのではなくて○○って言うんだよ」と、相手の気持ちを代弁したり代替案を提案したりする
環境周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもって関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う・夏は朝顔を育てたりセミを採ったり、季節にちなんだ活動を取り入れる
・散歩で道路標識を説明したり看板を読んだりする
言葉経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う・叩かれても何も言えない子に「やめてって言うんだよ」「嫌だったら何て言うんだった?」など、相手への自分の気持ちの伝え方を教える
表現感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする・行事などの思い出を絵の具やクレヨン、折り紙、毛糸など、さまざまな素材を使って表現する機会を設ける

これらの5領域を意識しながら保育士は子どもと接することが求められます。

ただ、保育士を目指す上で5領域を丸暗記し、すべて丸暗記する必要はありません。

保育園(保育所)で子どもたちが毎日楽しく過ごし、成長するために、保育士として何ができるかを常に考え、「子どもの1人ひとりの姿に合わせて対応を臨機応変に変えること」「ときには介入しすぎず、成長を見守ること」を大切にできるとよいでしょう。

②:地域社会と連携する役割

2つ目は地域社会と連携する役割です。

地域とのつながりは、子どもたちの社会性を育む上で必要不可欠です。

保育園児は保育士と一緒にほぼ毎日、近隣の公園や商店街へ散歩に行き、社会経験を積みます。
たとえば、公道を歩くときのマナーや、公園の使い方、お店の方への挨拶など、保育士がお手本となって子どもたちに正しい姿を見せることも大切です。

また、こうして日々交流を続けると、地域からも保育園(保育所)の運営に対する理解を得られるようになります。

近隣の方が園児や保育士と顔見知りになると、災害時にサポートをしてもらえたり、不審者などの情報のスムーズな共有につながったりする場合もあるでしょう。

このように保育士には地域社会との連携や協力に勤め、子どもの生活の充実度を高める役割が求められます。

「保育園だから子どもが騒がしくて当たり前」「理解してもらえて当然」という気持ちで近隣の方と接するのではなく、「一緒になって子どもたちを見守ってもらえるようにふるまう」という役割意識をもって、地域社会との連携に積極的に取り組みましょう。

③:保育士として自己研鑽をする役割

3つ目は、質のよい保育をするために自己研鑽をする役割です。

保育士が継続的に学びを深め、スキルを磨くことは、子どもの健やかな成長のために大切です。

そのため、保育士はスキルアップや保育情報のアップデートを目的として、定期的な研修の受講が求められます。

研修内容は、手遊びや工作など保育に活用できるものから、保護者への対応方法およびアンガーマネジメントまでさまざまで、自分の興味関心にあったものを選べます。

また、保育研究といって「特定の遊びを継続して取り入れたときの子どもの変化」や、「保育記録の仕方による保育の質の違い」といったテーマなど、実践的な学びや他園の保育士の保育ノウハウが得られる研修もあり、スキルアップには最適です。

保育園で通常の業務に追われていると、研修を面倒に思ってしまいがちですが、より良いクラス運営のためにも、研修にはこまめに受講するとよいでしょう。

保育士の基本的な役割について学んだところで、次は保育士の仕事内容をみていきましょう。

保育士の4つの仕事内容

保育士の仕事内容は、主に以下の4つです。

それぞれ解説します。

①:【保育業務】子どもに遊びを提供する

1つ目は、子どもに遊びを提供する仕事です。

保育士は専門性を活かして、子どもの年齢や発達段階、興味や意欲を示すものなどに応じた遊びを提供します。

子どもの発達を促す遊びとしては、手先の器用さを鍛えるパズルや折り紙、空間把握能力を培うブロックやドミノ倒し、色彩感覚が身に付くお絵描きなどが挙げられます。

また、おままごとやしっぽ取りなどの遊びは、友達と関わりながらルールも覚えることができ、コミュニケーション能力や社会性の発達も期待できます。

ただ、遊びは保育士のスキルが発揮しやすい反面、保育士のセンスや経験の差がはっきり出るコンテンツともいえるでしょう。

だからといって「私は他の先生に比べて遊び方がうまくないかも」と引け目を感じることはありません。

子どもたちに個性があるように、保育士にも個性があります。
「先輩と同じようにやろう」「ネットで調べた遊びを完璧にやらなくちゃ」と型にとらわれることなく、自分の遊び方で子どもたちを惹きつけることも大切です。

子どもと真剣に向き合い、「何をすれば子どもたちが喜ぶか」を考え、子どもと同じ目線でたくさん遊べる保育士を目指しましょう。

②:【作り物業務】壁面装飾の作成や子どもの製作物展示

2つ目は、壁面装飾の作成や、子どもの製作物展示といった「作り物業務」です。

壁面装飾(へきめんそうしょく)とは、保育園の壁に貼ってあるキャラクターや動物の画用紙飾りのことです。

最近では保育業務に集中できるよう、飾りを減らしている園もありますが、基本的には担任が手作りします。

また、子どもが作った折り紙やお絵描きを台紙に貼り付け、保護者向けに展示するのも、保育士の大事な仕事です。

③:【書き物業務】保育記録や指導計画を作成する

3つ目は保育記録や指導計画などの書類作成です。

保育士は、保育業務の空き時間に、書類作成業務もします。

保育記録は、その日の子どもの様子や保育士の関わりを記録する日誌のようなもの、指導計画は、子ども一人ひとりの発達や状況を踏まえて月単位で作成するものです。

書類作成は、時間がかかり持ち帰り仕事になりやすい業務です。時間を確保するためにも、他の業務を効率的にできるよう工夫しましょう。

④:【清掃業務】保育環境を整える

4つ目は、室内環境の整備や消毒といった「清掃業務」です。

たとえば、不特定多数の子どもが触れたり、舐めたりして遊んだおもちゃは、きちんと消毒しないと不衛生な上、飛沫によるウイルス感染症が蔓延する原因にもなります。

また、保育室内の片付けや清掃が至らず、床におもちゃが散らかっていたり、ホコリやゴミが落ちていると、転倒によるケガや誤飲のリスクも高まり、子どもの安全が保障できなくなってしまいます。

保育士として、これらの危険やリスクを防ぐためにも、保育の合間をみて室内の清掃を徹底することが大切です。

ここまでの内容から、保育士になるにはどうしたらよいのか知りたい方は、以下2つの記事もぜひご覧ください。

【シフト別】保育士の1日のスケジュール 

保育士は、保育園の円滑な運営のために勤務時間を分けるシフト制勤務をとっています。
シフトごとの保育士の1日の主なスケジュールは、以下の3つです。

それぞれ解説します。

①:【早番】開園準備~通常保育担当

早番保育士は、保育園の開錠や開門など、開園準備から1日がスタートします。

ほかにも全部屋の換気や空調設定といった、子どもが気持ちよく登園できるための環境整備をし、子どもの受け入れに備えます。

ただ、開園直後から登園してくる子どもは少ないため、保育士は早番をローテーションで担当します。

そのため、早番保育士は自分のクラスではない子どもの受け入れや保護者対応も行い、あとから出勤してくるクラス担任への申し送りをすることも重要な仕事です。

基本的に早朝保育は異年齢合同保育となり、登園してくる子どもの人数が増え、保育士が揃ってきたタイミングで、各クラスに分かれて通常保育が始まります。

通常保育に切り替わると早番対応は終わりですが、早番保育士は引き続き自分の担当クラスに入り、子どもたちの保育を退勤時間まで続けます。

②:【普通番】通常保育担当

普通番保育士は、登園時間が過ぎ、クラスの子どもが揃う9時前後に出勤し、早番保育士からの申し送りや朝礼を済ませ、主活動とよばれるクラスのメイン活動から保育に入ります。

通常保育は、朝の会や出席確認から始まり、遊び、給食、お昼寝、おやつ、お迎え対応まで、ほとんどの時間を担任クラスの子どもと過ごすのが特徴です。

また、普通番の勤務時間は子どもの送り迎えがピークとなる時間帯と被りやすいため、さまざまな保護者と密にコミュニケーションがとれるのもメリットでしょう。

通常保育は、夕方になり子どもの数が減ってきたタイミングで、遅番保育士に引き継ぎをして終了となり、普通番保育士は、日誌などの事務作業をして退勤します。

③:【遅番】通常保育〜閉園担当

遅番保育士の仕事は、通常保育のサポートと、その後の延長保育を含めた閉園までの対応です。

延長保育も早朝保育と同様、利用する子どもは少ないので、異年齢合同保育となります。

延長保育では、外が暗くなり、友だちもどんどんお迎えが来る状況をみて、不安や寂しさを募らせる子どももいるため、なるべく明るい雰囲気で保育をすることが求められます。

また、クラス担任から延長保育まで残る子どもの情報や1日の様子を細かく聞き、担任に代わって保護者と丁寧にやりとりをすることも重要です。

子どものお迎え対応が終了したら、簡単にホールや玄関などの掃除をして、空調や照明の消し忘れがないか、残業をしている保育士はいないかをしっかり確認してから、防犯システムを入れて施錠、退勤します。

その他、保育士の勤務形態など働き方について詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

保育士の仕事内容を理解して、やりがいをもって働こう

保育士の役割と仕事内容、1日のスケジュールについて解説しました。

保育士の仕事は子どもの保育以外にも多岐にわたります。
一見「大変そう」と思うかもしれませんが、保育士は勤務時間を分けたり、業務を分担したりして効率よく仕事をしています。

保育士として子どもと楽しく過ごし、保護者と信頼関係を作るためにも、仕事1つひとつにやりがいをもって働きましょう。

東京未来大学には、保育士や幼稚園教諭を目指して実践スキルを学べるこども心理学部があり、体験学習や実習を通して、保育士の仕事を現場から学べる点が魅力です。

また、保育士の仕事だけでなく、子どもの人格形成や発達心理、保護者との適切なコミュニケーション方法など、現場で活かせる知識も座学で基礎からしっかり学ぶことができます。

保育士の仕事に興味のある方は、東京未来大学のホームページをぜひご覧ください。

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