「保育士は休みがとりづらい」と思っていませんか?

保育園(保育所)は、保護者の就労に合わせて土日や夏休みも開園しているため、保育士は、プライベートな理由での休暇を取りづらく感じることもあるでしょう。

しかし、自分に合った働き方を選んだり、計画的に休暇を申請したりすることで、働きやすい環境を作ることが可能です。

本記事では、保育士の様々な勤務形態と、休暇の取り方、保育士のキャリア形成について解説します。

保育士の働き方4パターン

保育士の働き方は、主に以下の4つです。

それぞれ解説します。

①:常勤として働く

常勤保育士とは、いわゆる正社員と同じ雇用形態の保育士のことです。

常勤保育士は、収入や雇用が安定している傾向にあり、同じ環境で長く勤務しながらキャリアを築いていける働き方です。

1日の勤務時間は、週5日、実働8時間のシフト制がメインですが、職員会議や保育に関する研修会に出席する場合は、残業や休日出勤になる場合もあります。

また、常勤保育士は、クラス担任として子どもたち1人ひとりと密に関わり、保育をメインでリードする責任あるポジションでもあります。

クラスの保育計画を立てることはもちろん、行事責任者といった、園全体の運営に関わりたい人に向いています。

②:非常勤・パートとして働く

非常勤・パートの保育士は、個人のライフスタイルや、家庭の形態に合わせて勤務時間や日程を選べるのが魅力です。

子どもの送迎や家庭の都合に合わせて、「午前中のみの勤務」「早番もしくは遅番のみの勤務」というように、固定時間勤務ができる保育園もあるため、仕事とプライベートの時間をしっかり分けたい方に向いています。

非常勤・パートの保育士は、食事やお昼寝の準備、片付け、行事や作り物の手伝いなど、常勤保育士のサポートをしながら、子どもたちと楽しく過ごすのが仕事です。

基本的には時給制のため、残業や持ち帰りの仕事はありませんが、園によっては保護者会や運動会など、大きな行事のときには時間外での出勤を任意でお願いされることもあります。

非常勤やパートで働く保育士の中には、キャリアを重ねて常勤職員にキャリアチェンジする人もいるため、「職場環境や人間関係を見定めて、相性が良ければ勤務形態を変えて長く働きたい」という方におすすめです。

③:派遣保育士として働く

派遣保育士は、派遣会社と雇用契約を結び、紹介された勤務先で保育士として働きます。

したがって、派遣保育士への業務上の指示や指導は保育園側が行いますが、給与や保険については派遣会社が一括で管理しています。

派遣保育士は週2〜3日や短時間勤務といった、自分が希望する時間に合わせた働き方ができるのが特徴です。

また万が一環境や人間関係が合わず、紹介された園を辞めたい、もしくは変えたいという場合でも、派遣会社が仲介してくれるため、精神的な負担が少ないのもメリットです。

ただ、派遣保育士は「同じ保育園で3年以上勤続できない」という決まりから、派遣保育士はフリー担任もしくは保育補助として配置されるため、「自分が保育を主導できない可能性がある」ことも頭に入れておきましょう。

④:フリーランス保育士として働く

フリーランス保育士は、個人事業主として自分で仕事を探し、顧客と契約することで、保育業務にあたります。

フリーランス保育士は、時給や稼働時間など、条件面を重視して、毎日違う家庭の保育に入る人もいれば、顧客との信頼関係を重視し、曜日固定で同じ家庭の子どもの保育に長く携わる人もいます。

また最近ではフリーランス保育士が、産後の母親の家事や育児のサポートを自治体から依頼されることもあり、今後需要が高まっていく働き方といえるでしょう。

ただし、フリーランス保育士はスケジュールや収入の管理はもちろん、クレーム対応などもすべて自己責任で請け負わなければいけません。

また、自身の体調不良や先方のドタキャンといった不測の事態にも臨機応変に対応するスキルが求められるので、「自由に働きたいから」という理由だけで、いきなりフリーランス保育士になることはおすすめしません。

まずは保育施設で経験を積み、自分なりの働き方や保育に責任がもてるようになってから、フリーランス保育士に転身しましょう。

保育士の4つの休暇と取得方法

保育士が取得できる休暇は主に以下の4つです。

それぞれ解説します。

①:有給休暇

有給休暇とは、正式には「年次有給休暇」と呼ばれ、常勤保育士はもちろん、パートやアルバイトの保育士も規定日数の取得ができます。

保育士は休暇を取りにくいイメージがありますが、2019年には有給休暇の取得が義務化され、以前に比べると休みが取りやすい環境になっています。

とはいえ、休暇の取りやすさは、園によって大きく差があるのが現状です。

休暇をスムーズに取るためには、「1か月前など、計画的に有給申請を行うこと」「行事の季節など、多忙な時期を避けること」が大切です。

希望の休みがある場合は、担任保育士や園長になるべく早めに相談しましょう。

②:夏季休暇

保育園(保育所)は、お盆休みなどに独自の休園制度を設けている園を除き、固定の夏季休暇はないため、保育士は交代で夏季休暇を取得します。

例えばお盆の時期は、仕事が休みになる保護者がおり、登園する子どもの数が減るため、保育士の配置も必要最小限に抑えられます。

保育士はそういった子どもが減るタイミングを見計らって交互に休むため、事前に各家庭の夏休みのスケジュールを失礼のない範囲で確認することが大切です。

ただ、保育士によっては、家族の夏休みと日程を合わせたかったり、実家に帰省するスケジュールがすでに決まっていたりもするでしょう。

そのような場合は、担任同士で相談し、保育に支障が出ないようにできる限り日程調整をしますが、クラス運営や保育士の数により、毎年希望通りに休みが取れるわけではありません。

自分だけの希望を通そうと思わず、常にお互い様精神で、思いやりをもった柔軟な対応ができるとよいですね。

③:調整休暇

土曜保育を行っている園では、保育士が交代で出勤して保育を行っており、土曜保育を担当した保育士は、基本的に平日に調整休暇を取得します。

調整休暇は、シフトが出たタイミングで機械的に組み込まれていることがほとんどですが、園によっては事前に伝えておけば、希望する曜日に休みを取得できることもあります。

また、運動会や卒園式など、日曜日や祝日に保育士全員が出勤する場合は、1人ひとりが平日に調整休暇を取ることが困難な場合もあるでしょう。

そういった場合には休みではなく、休日出勤手当を支払うことで休みの代替にしている園もあるため、調整休暇や休日出勤時の対応などについては事前に確認することが大切です。

④:産休育休

保育士として長く働くため、特に気になるのは、スムーズに産休に入れるかどうかでしょう。

保育士業務は身体を酷使する場面もあるため、体調によっては、保育を別の保育士に代わってもらったり、欠勤や早退が続いたりすることも考えられます。

保育士の配置にゆとりがない園の場合は、産休に入る保育士がいると分かった時点で人員補充を開始します。

そのため、スムーズに人員確保や引き継ぎを進めてもらうためにも、園長だけには安定期を待たずに、妊娠がわかったタイミングでなるべく早く報告できるとベストです。

また、復帰のタイミングや希望の勤務形態など、自分の今後のキャリアについても、家族と相談しながら考え、早めに職場に伝えられるとよいでしょう。

保育士のキャリア形成の方法2つ

保育士としてのキャリア形成の方法は以下の2つです。

それぞれ解説します。

①:働き方を柔軟に変えつつ、キャリアを重ねる

1つ目は、働き方を柔軟に変えながらキャリアを重ねる方法です。

保育士は自分に合った働き方を選びながら、キャリアを維持することができます。

たとえば「結婚や出産後も保育士を続けたいが、ライフステージに合わせて働き方は変えたい」という人もいるでしょう。

働き方の変え方としては、以下のようなパターンがあげられます。

  • 結婚して妊娠するまでは常勤保育士だが、産後は短時間のパート勤務に切り替える
  • 子どもの成長に合わせて、徐々に勤務時間や勤務日数を伸ばして働ける非常勤になる
  • 子育てが落ち着いたタイミングで、より自分に合った環境や新しい刺激を求めて別の保育園(保育所)に就職する

保育園での働き方を変える以外にも、ベビーシッターや商業施設の託児スタッフなど、保育士資格を活かして働くことができる職場は豊富にあります。

保育士資格を活かせる就職先についてはこちらに詳しくまとめてありますので、ご参照ください。

②:キャリアアップ研修を活用する

2つ目はキャリアアップ研修を活用する方法です。

キャリアアップ研修とは、経験年数などの受講条件をクリアした若手や中堅保育士が、研修を受けることで昇格を目指せる制度です。

以前、保育園(保育所)内の主な役職は「園長」「副園長」「主任」でしたが、2017年保育士の処遇改善案が発表され、「職務分野別リーダー」「専門リーダー」「副主任保育士」という新たな役職が新設されました。

若手保育士でも、実力さえあれば役職につくことができ、昇給も見込めることから、モチベーションアップや継続的なキャリア形成にもつながります。

また、キャリアアップ研修の受講履歴は、別の園に転職した際も自身のキャリアとして示すことができるので、「役職経験など、転職しても消えないキャリアがほしい」という人は積極的に受講しましょう。

保育士として働き続ける2つのポイント

保育士として働き続けるためのポイントは以下の2つです。

働き続けるポイント

①:働きやすい保育園を選ぶ
②:プライベートを充実させる

それぞれ解説します。

①:働きやすい保育園(保育所)を選ぶ

1つ目は働きやすい保育園(保育所)を選ぶことです。

保育士として働き続けたければ、自分が働きやすい環境の保育園(保育所)を選びましょう。

働きやすい職場の主な特徴は以下です。

  • 完全週休2日制を導入している
  • ゆとりをもった職員配置をしている
  • 有給休暇の取得を推奨している
  • ICT化を積極的に導入している

働きやすい保育園(保育所)を選ぶには、必ず職場見学に行き、自分の目で保育士の雰囲気や保育の質を見定めましょう。

とくに職員配置については、保育の質が低下したり、長時間労働の要因になったりして、保育士に疲労や不満が溜まる原因となるため、必ず確認しましょう。

②:プライベートを充実させる

2つ目はプライベートを充実させることです。

シフト制の不規則勤務や、残業が重なると、どうしても仕事とプライベートの境界線がうやむやになってしまい、自分では気づかないうちに心身に不具合が生じてしまうリスクがあります。

保育士として楽しく働くためにも、しっかりと仕事と休みのメリハリをつけ、健やかな生活を送ることが重要です。

当たり前かもしれませんが、休日はゆっくり寝る、気のおけない友人とおしゃべりをする、おいしいごはんを食べるなど、自分なりのストレス解消法を身につけておきましょう。

自分に合った働き方で保育士の仕事を楽しもう!

本記事では、保育士のさまざまな勤務形態と、休暇の取り方、保育士のキャリア形成について解説しました。

保育士の仕事は将来的にさらにニーズが高まることが予想され、その働き方や待遇は年々改善傾向にあります。

ライフワークバランスを上手くコントロールし、結婚や子育てなどの環境の変化に合わせながら、無理なく自分らしい働き方で、保育士としてのキャリアを重ねていきましょう。

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