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スポーツをすることは好きですか?嫌いですか?

投稿日:2022年01月26日

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皆さんは日頃、何かスポーツを行っていますか?

日本では、中学・高校において運動部活動はさかんであり、中学校では80%近く、高校では60%以上の生徒が運動部活動に参加しています。

また、それ以前にもスポーツの習い事はさかんです。サッカーや野球などの地域スポーツや、スイミング教室などの習い事をしていたという人も多いのではないでしょうか。

ところで、皆さんはスポーツを行うことは好きですか?それとも、あまり好きではない、あるいは苦手と思っていますか?

スポーツ庁の調査によると、子どものスポーツ嫌いは小学生よりも中学生で増え、中学2年生の女子では20%を超えています(男子では10%強)。

どうして、スポーツが嫌いになってしまうのでしょうか?

運動が苦手なので嫌い、という子もいると思います。学校の体育でも、習い事でも、競技スポーツは人と比較されることも多いので、できる、できないはどうしても気になります。

また、この時期は、周りの大人の関わりがとても重要になります。

私は現在、子どものスポーツ活動とそれをとりまく大人(保護者や指導者)の関わりについて、研究を行っていますが、保護者や指導者のスポーツへの価値観は、子どもたちのスポーツへの取り組み姿勢にも影響を与えます。

例えば、保護者や指導者のネガティブな言動や勝利至上主義的なチーム風土は子どものスポーツへの参加意欲を低下させることが分かっています。

始めは楽しく行っていたスポーツでも、周りから成果を求められすぎて嫌になってしまった、といった経験がある人もいるのではないでしょうか。

スポーツに関わる心理学的側面からのアプローチはスポーツ心理学と呼ばれます。

選手のパフォーマンスを高めるために心のコンディションを整えるメンタルトレーニングの分野や、モチベーションに関する分野、あるいはコーチングの理論など、多岐にわたります。

私は主に、スポーツを通した親子の関わりへの心理的支援といったことを目標として、研究および実践活動を続けています(下記、参考資料を掲載します)。

すなわち、親子共に無理なく楽しく、スポーツ活動に参加し、心身の成長と健康へとつながるようなスポーツ活動が実践できるよう、研究を発信して行けたらと思っています。

ところで、私自身はどうだったかというと…、学生時代にはスポーツは苦手(嫌い)でした。その私が、ひょんなことからスポーツの研究をすることになり‥、スポーツの大事さを実感する今日この頃です。

人生100年時代、上手にスポーツとつきあいながら、過ごしていけると良いですね。

<参考資料>
藤後悦子・井梅由美子・大橋恵編著「スポーツで生き生き子育て&親育ち―子どもの豊かな未来をつくる親子関係-」福村出版 2019

こども心理学部

井梅 由美子

井梅 由美子
(IUME Yumiko)

プロフィール
専門:臨床心理学、発達臨床心理学
略歴:お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科発達臨床学講座卒業
お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程単位取得退学
相模女子大学、青山学院女子短期大学にて非常勤講師
精神科クリニック、小児科にて臨床心理士として勤務

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