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ゴールに向かって走るということ

投稿日:2022年02月03日

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 読者の皆さんは、2022年をどのように迎えられましたか。

 私は、恒例の「箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)」をテレビ観戦しました。どの選手もこの日に最高のパフォーマンスを発揮できるよう綿密に計画を立て、厳しいトレーニングを重ねてきたに違いありません。苦しくても勝利のため少しでも速く襷をつなごうとゴールをめざす姿にジーンと胸が熱くなるのですが、往路優勝校の記録を見て「おやっ?」と思いました。なんと、圧倒的な強さを示した優勝校メンバーの中に、往路5区間トップ「区間賞」走者は一人もいないのです。まさに、チームの力・組織力での勝利です。一人では達成が困難なこともチームで取り組むことによって成し遂げることができるのです!

 講義では「“1+1>2” (1足す1が2以上になる)、個々が組み合わさって、個々(単体)の合計よりも大きい効果を生むこと」の重要性をお伝えしていますが、これぞ好例です!さまざまな社会的、経済的活動は組織を基盤に運営され、目標達成のためのチーム活動が行われています。良い組織、機能するチームは、このような相乗効果を生みだします。

 観戦の次は私が走る番、今年も「お正月ランニング」を楽しみました。走ることが日常の一部になったきっかけは4年前、友人の誘いで海外のランニング・イベントにエントリーしたこと(挑戦的な目標の設定と目標受容)。2km走るのがやっとだったので、練習計画を立て(下位目標設定)、やればできると信じ(自己効力感)、愚直に練習メニューをこなし(モチベーション維持)、8か月後には目標タイムで立ち止まることなくハーフ・マラソンを完走できるようになり、メダル獲得(制限時間内完走参加賞(笑))を成し遂げました。学長角山先生曰く「モチベーションは目標のあるところに生まれる」の好例です。

 わが国では健康増進法が制定(2002年)され、全年齢層で「30分以上の運動を週2日以上行う」ことが推奨されています。ランニングは地球にもお財布にもやさしく(ちょっといいシューズ以外道具はいりません)、手軽に始められます。ストレス解消の特効薬にもなります。新たに運動習慣をもちたい方にお勧めです。

モチベーション行動科学部

石橋 里美

石橋 里美
(ISHIBASHI Satomi)

プロフィール
専門:産業・組織心理学、組織行動
略歴:青山学院大学文学部 卒業。
一般企業にて営業・人事職に従事した後,信州大学大学院人文科学研究科地域文化専攻社会心理学領域 修了。
芝浦工業大学、東京国際大学、東京未来大学等の非常勤講師を経て現職。

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