モチベーション行動科学部
モチベーション行動科学科

モチベーション行動科学部への招待

第11回 目標とモチベーション(5)

(5)フィードバックの要因

前回はフィードバックの大切さについて触れました。フィードバックには「手がかりのフィードバック」と「まとめのフィードバック」があります。手がかりのフィードバックとは、活動中に自分のやり方が適切であるのかどうかを教えてくれる情報を得ることです。まとめのフィードバックとは、結果がどれくらいのレベルまで達しているかを教えてくれる情報を得ることです。どちらのフィードバックも、活動が望ましい成果につながっていることが示されれば満足感と自信を生み、所定の成果に届いていない場合には、この後どうすればよいか行動プランを練り直すための手がかりを与えてくれます。

こうしたフィードバックは、どの時点で与えられれば効果を発揮するのでしょうか。つまり、フィードバックの「タイミング」の問題です。結果がすぐ得られる場合には、フィードバックも即時的に行う方が効果のあることが知られています。長期間にわたる仕事やプロジェクトなどではどうでしょうか。こちらも、進み具合をなるべく早めにフィードバックすることが大切です。

進み具合が遅い場合には、フィードバックが遅れると定められた期間内に目標を達成することが不可能になってしまう事態も生じてしまいます。『あと1日しかないけど、グループの成績が目標に届いていない。みんな、なんとかするように!』と言われても、とても1日でこなせる量ではない・・・。こうなると、どうせやっても目標はクリアできないのだからと、皆が諦めてしまい、モチベーションも下がってしまいます。

もう一つの要因は、フィードバックの「回数」です。活動が長期にわたる場合、1度きりのフィードバックではなく、定期的にフィードバックすることが、目標達成に向けてプランを練りなおしたり調整することに役立ちます。どれくらいの間隔をおくのがよいかは、活動期間の長さにもよります。1日で終わる課題もあれば、数年にわたる仕事もあり、それぞれによってフィードバックの回数も違ってきます。

タイミングと回数はセットで考えるとよいでしょう。大切なことは、フィードバックによって練り直したり再調整した活動の結果が、実際に実感できるようなタイミングと回数を考えることです。フィードバックの間隔が近すぎると、手間がかかるだけで前のフィードバックの効果を感じにくくなってしまい、情報としてはあまり有効ではなくなってしまいます。課題や期間によって、どのようなタイミングと回数でのフィードバックが有効かを、よく考えてみましょう。

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