モチベーション行動科学部への招待
第2回 モチベーションの特徴
モチベーションには3つの基本的要素があります。つまりモチベーションという概念の特徴です。
まず、頑張るぞ、やってやるぞ!と思っても、頑張る対象がなにもなければ頑張れません。頑張る対象、つまり目標があることでやる気も生まれます。目標をもつことによって、行動に方向性が与えられ、目標達成に向けてモチベーションが活性化していくのです。モチベーションには方向性がある、必ず何かの対象や目標に向かって発動する。これがモチベーションの第1の特徴です。
2つ目の特徴として、モチベーションは目標に到達するまで行動を持続させます。絶対にこの資格をとろうと思うと、苦しくてもあきらめずに勉強します。あるいは、愛用しているグッズがいつもの店にないときには、代替品を買わずに別の店を探すこともありますね。こうして努力して目標に到達すると、その目標に向かうモチベーションはそこで終息し、また新しい目標に向かって新しいモチベーションが活性化します。
モチベーションの3つ目の特徴は、それが持続していく中で、強弱の変化があることです。山に登ることを想像してみましょう。登り始めは足取りも軽かったのが、中腹あたりまでくると、だんだん疲れが出てきて、初めの軽やかな気分もどこかにいってしまいがちです。『山なんか来るんじゃなかった』という弱音も出てくるかもしれません。けれども、なんとか登り続けて頂上が近くに見え始めると、もうひと頑張りして
整理してみましょう。モチベーションは
- (1)目標に向かって行動を方向づける。
- (2)目標達成まで行動を持続させる。
- (3)目標との距離によって強さが変わる。
さあ、もうわかりますね。ここには共通して「目標」が関わっています。つまり、モチベーションは目標のあるところに生まれるものなのです。
目標のないところにモチベーションは存在しません。では、モチベーションを高めるには、どんな目標をもてばよいか、目標達成に向けてどのように行動すればよいか、目標とモチベーションの間にはどのような要因が影響するのか―。ここ30年ほどでも、目標とモチベーションの関係について、3,000以上もの理論的、実践的な研究が、世界各国で積み重ねられています。モチベーション研究は、私たちの行動を科学的に理解するために、大変重要な手がかりを与えてくれるものなのです。
次回は、モチベーションをどうやって探ればよいのかを考えてみましょう。
モチベーションの3つの基本的要素
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