- 心理学に興味はあるものの、
何を学びたいのかよくわからない。
そう思うのも当然です。
心理学の世界はこんなにも広い。
まずは心理学の領域について見てみましょう。
TIPS 1
- 授業参観の日、先生が
気合いが入っているのはなぜ?
- 先生の気合いの正体。それは「注目されている」「自分がいなければいけない」という心理が働くことで、相手の期待に応えたいと感じ、モチベーションが向上するという心理学的メカニズムです。これを「ホーソン効果」と言い、医療の世界では、お見舞いが多い患者の方が長生きすることも証明されています。
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- モチベーション、リーダーシップ、目標設定
TIPS 2
- 心理テストで
どんなことがわかる?
- 心理テストでは、人間の心や能力を可能な限り、客観的、科学的、または、より深く検査することができます。例えば、左右対称のインクの染みが何に見えるかを問う「ロールシャッハ・テスト」。ある人はオオカミを連想し、またある人は花を連想したりと、同じものを見てもイメージするものが人によって全く違うのです。このテストは、自分でも気づいていない深層心理を知るための投影法という検査で、自分の性格や思考のほか現在の心理状態を知ることにも役立ちます。
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- カウンセリング、不登校、いじめ、うつ、行動療法
TIPS 3
- 「あなたって○○な人だよね」という
レッテルの効果とは?
- 例えば、「きみはマジメだね」と言われると、マジメになろうと勉強に力が入ったり、「あなたって優しいのね」と言われると、率先してボランティア活動を行ったり。レッテルを貼られた人が、「自分は○○だ」と過剰に意識してしまい、その通り行動してしまうことを「ラベリング効果」と言います。では、もしそれが悪いレッテルだったら?「どうせ自分はダメな人問だから…」という諦めや開き直りから、非行や犯罪にもつながりかねません。
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- 非行、犯罪、防犯、少年の健全育成
TIPS 4
- 反抗期ってどうしてあるの?
- 反抗期とは親から自立したいという欲求が芽生えはじめたサインでもあります。自分の意見を通したいと思うようになるのも、それは自分の意思があるからこそ。自我が目覚め、自分はどういう人間なのか考え始める時期でもあります。アイデンティティを確立し、自分らしさを発揮しながら社会に適応するために反抗期は必要なのです。大人への第一歩です。
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- 家族関係、児童虐待、トラウマ、ひきこもり
TIPS 5
- ガヤガヤした場所でも
自分の名前が聞き取れるのはなぜ?
- この現象を心理学では「カクテルパーティ効果」と呼んでいます。人間の脳は、聴覚情報として届いたすべての音声の中から、自分が必要な情報だけを選択して認知します。だから、ガヤガヤした場所でも自分に関係ある内容ならば聞き取れるのです。
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- 知覚、記憶、思考、錯覚、創造性、熟達化
TIPS 6
- 赤ちゃんをかわいいと
感じるのはなぜ?
- 体に対して大きい頭、丸くて大きな目、ふっくらとして短い手足。人間は、このような「ベビーシェマ」と名付けられた身体的特徴を持つものをかわいいと感じ、守ってあげたいという気持ちが働きます。大人の助けがなければ成長できない赤ちゃんにとって、かわいさは生き抜くために必要な武器。大人による愛情行動を引き起こし、世話や保護を受けることができるようになっているのです。
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- 親子関係、子育て、発達障がい、子育て支援
TIPS 7
- 先生が期待すると、
生徒の成績が上がるってホント?
- 先生から大きな期待をかけられることで、「もっと頑張って期待に応えよう!」とモチベーションが上がり、成績が向上することを「ピグマリオン効果」と言います。学校教育などの場面で先生が生徒に接する態度の大切さを示した研究として知られています。
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- 勉強、学習動機、教育評価、教授法
TIPS 8
- 占いが当たっているように
感じるのはなぜ?
- 人はどうやって占いを当たっていると判断するのでしょうか。その理由は、 冷静に考えると誰にでも当てはまるような曖昧な内容を述べているだけなのに、もっともらしく言われると、自分のことを言い当てられている、と思い込んでしまうから。また、人は物事を自分の信じたいように解釈し、自分の将来や過去につなげてしまう傾向があるため「当たっている」と感じるのです。
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- 対人魅力、パーソナリティ、恋愛、しぐさ、承認欲求